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▲能登国瀧之浦は,現在の一之宮町滝港あたりで,能登半島の根元,千里浜の北端部に位置する
『日本水路志』に「是(滝崎)より海岸は北北西に走ること約十三里にして海士崎に至り,更に東北東に走ること約三十海里にして珠洲岬に至る」とある
距離のことは不確かであるが,その位置を知ることができる
実際の画景は滝からさらに北に位置する海蝕崖で有名な能登金剛(羽咋郡志賀町)の海岸と思われる
満開の桜樹を点綴させ,一丈の滝,頂近く聳立する松の姿など,ただ単に奇怪な岩の形態のみでなく画面に種々の変化を持たせている
洞内及び海中の小岩などの黒い陰影部分と岸壁の襞にみせる薄い陰影部分の変化に,光線に対する感覚を示し,日照とそうでない部分の描写なども,新しい浮世絵の技法として新鮮な感触をみる人に与える
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